2019年度 連合自治会 視察研修報告

県地区連合自治会

九州南部では記録的な雨量により、また大きな被害が出た。
地球環境問題の影響なのか、前例が無く予想もできない事態が起きており、危機感の中で視察研修(7/7~8)の朝を迎えた。
目的地、山陰方面の天気予報は傘マークが出ていない。
幸先の良い県地区連合自治会視察研修が始まった。
事務局からは、県地区の地の利を活かして遠方に足を延ばす条件が整ったことで、新名神高速道路の効果を実体験するという説明だった。
今年の3月に東は新四日市JCT~亀山西JCTが、西は川西IC~神戸JCTが開通したことで、それぞれ渋滞が大幅に解消されたのだ。

 

西はりま天文台を背景に参加者一同
西はりま天文台を背景に参加者一同

国道477号線のバイパス・菰野ICから新名神高速道路を通って1時間で京都東を通過、高槻JCTから新名神で神戸JCTを経由、中国自動車道を西進、10時頃には兵庫県佐用郡佐用町にある『西はりま天文台』に到着した。
七夕だったが昼間のために日本最大の「なゆた望遠鏡」を覗くことはできなかったが、その大きさやメカニカルな構造等に圧倒され、職員の難しい説明を聴いた。

 

岡山県で昼食、午後は米子自動車道を北上、大山の裾野だけを横目に鳥取県から島根県に到達、世界が認めた日本一の庭園が見どころの『足立美術館』を視察、枯山水庭や生の額絵など“名園と名画が奏でるゆるやかな時間”をくつろぐことができたかどうかは、聞いてないので判らない。
これまた圧倒されたのは事実だ。初日は玉造温泉で宿泊、道中バスの中で交わした連合自治会13人の侍の交流は夜まで続き、熱く語り合ったせいか寝つきが悪かった方も居たとか……。

 

出雲大社にて古代日本文化を学習
出雲大社にて古代日本文化を学習

2日目は、日本の神話の話から始まり、ガイドさんの詳しく面白いお話を聞きながら出雲大社を参拝、テレビでよく見るのが拝殿で、本殿はその奥にあること等を現地ガイドの説明を受け、昔教わった三現主義(現場・現実・現物)[5ゲン主義(+原理・原則)]を思い出した。

自治会活動では重要な点で、現場・現実・現物を確認しないと大きな間違いを招きかねないことも多々あるのだ。
最後の松江城では2012年国宝に至る経過を学ぶ一方、長い階段、天守に至る階段に汗して、下りでは、今年も膝の笑いを体験、経年劣化なのか体力不足を口々にバスに戻った。

道中の車窓から昨年の西日本集中豪雨のあった地域が遠くに見え、緑豊かな森林が続く中に竹林浸食されている様子や、崩れかけた山肌等が気になった。
張り巡らされた高速道路で三重・滋賀・京都・大阪・兵庫・岡山・鳥取・島根と2府6県、走行距離1,100km、全行程を安全運転いただいたドライバーさん、笑顔で語り続けて案内いただいたガイドさんに感謝する一方で、危険個所もたくさんあることが目についたのは私だけだったろうか……。

 

地球環境の変化と防災、技術の進歩や芸術・歴史・社寺を視察、日常とは違った体験から学び、得る物は多かったと考えます。
今回の視察研修を通じ、組織の結束などを『一枚岩』とか『石垣』と表現することがあるが、私は武田節にある『人は石垣、人は城、情けは味方、仇は敵……♪』の文言が好きだ。
個性ある人々が県地区のまちづくりのために集う姿が、松山城の城壁から伺えた視察研修だった。

県地区連合自治会 書記 中川 敏雄